M0 「私たちの職場は、私が変える!」


 

「職場は上司や会社が変えるもの」ーそう考えてはいないだろうか。しかし実際には、「私が変える」という意識こそが、職場を前進させ、自分自身を大きく成長させる原動力になる。弘下村塾(次世代経営リーダー養成塾)のワークショップは、このテーマからスタートする。

率先して職場を変えていくには、確かな信念と、それを実現する技量が欠かせない。ここで言う信念とは、単に会社の業績を良くするという表層的なものではない。自らの成長に向き合う姿勢そのものである。

人の成長は環境に左右される。久しぶりに会った同窓生が、業界や職責によって驚くほど違う雰囲気をまとっていることは珍しくない。環境は人を形づくり、人もまた環境をつくる。だからこそ、人生の大半を過ごす職場を、そこで働く人たちにふさわしい場へと変えていくことが重要になる。

入社直後は、上司や先輩の指示を受けるだけで精一杯だ。しかし経験を積み、自立して仕事を進められるようになる頃には、職場の改善点や限界が見えてくるだろう。職場を窮屈に感じるのは、成長の証でもある。その時、自分と仲間のさらなる成長のために必要なのは、職場をより良いものへと変えていこうとする姿勢である。

ここが会社生活における転換点となる。フォロワーからリーダーへと変わるステップであり、社会で成熟した人格を培う第一歩でもある。社会的成熟とは、単に自分が自立することではない。自分だけでなく、他者や集団に対する責任を自覚し、行動に移せるかどうかにかかっている。

しかし、信念だけでは職場は変わらない。いくら熱意があっても、仕組みを変え、人の行動を変える力がなければ、改革は成就しない。そこで必要となるのが「経営力」。弘下村塾が唱える経営力とは、「課題を特定し、解を示して、人を率いてやり切る力」だ。職場改革に不可欠な力であると同時に、会社生活を能動的で快活なものに変えるエネルギー源でもある。

経営力は、一朝一夕に身につくものではない。担当業務の実務能力に加え、幅広い領域のスキルとマインドセットを一つずつ積み重ねていく必要がある。最初は難しく感じるかもしれないが、焦らず、時間をかけて磨いていけば必ず自分の力となる。

実践の第一歩は、職場の仲間と積極的に関わることだ。職場改革も一人では成就できない。同じ志を持つ仲間をもつことが欠かせない。人との関りは往々にしてストレスを伴うが、その分、協力して物事を成し得たときの喜びも大きい。


自己の成長も他者との関係の中で促される。いくら一人で滝に打たれても、それだけでは自己を確立することはできない。自分以外の存在との関りを通してこそ、自分という輪郭が磨かれる。

この力を備えたとき、「本気で社会を生き抜く気構え」が揺るぎないものとなる。会社生活は輝きを増し、職場は活力に富み、会社全体を成長へと導いていくだろう。

だからこそ、「私たちの職場は、私が変える!」この言葉を胸に刻みたい。


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